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2026-07-28

深夜の問い合わせ、翌朝までそのままにいませんか?インバウンド対応に必要な24時間返信体制のつくり方

作者:ikura インバウンド総合研究所 沼田

朝、出社して予約管理画面やメールを確認すると、深夜海外から問い合わせが届いていた。インバウンドのお客様を受け入れている施設ではこうしたことは決して珍しくなく、日常的に起きています。しかし施設が問い合わせに気がついた時点では、旅行者はすでに別の宿泊施設やや体験の予約を終えている ―― 返信できなかった問い合わせは、予約に至らないまま終わってしまうため、現場では「失注」🟰機会損失として見えにくいのが実情です。

訪日外国人旅行者からのタビマエの問い合わせは、時差によりで日本時間の深夜から早朝に集中する傾向があります。日本の施設が翌営業日に返信をする前に、旅行者は複数の候補を比較し、別の施設で予約を完了させてしまうことが少なくありません。

インバウンド対応では、問い合わせを受けた後の初動の速さが、予約機会を左右します。は、深夜や早朝の問い合わせにどう対応するかは、個別の対応ミスというより、受付体制そのものの設計課題として見直す必要があるということですね。

問い合わせへの初動の返さは、すでに競争力の一部になっている

インバウンドの問い合わせ対応には、国内客とは異なる構造的な難しさがあります。最も大きいのは時差です。欧米からの旅行者は日本時間の深夜から早朝に問い合わせを送ることが多く、翌朝の業務開始時点ですでに少なくとも数時間が経過しているというのが実情です。

問い合わせへの初動の速さが予約機会に与える影響は、データでも裏付けられています。観光に限った調査ではありませんが、5分以内の返信は30分後の対応に比べて接触確率が100倍高くなるという結果が報告されています(Dr. James Oldroyd、MIT Sloan School of Management / InsideSales.com「Lead Response Management Study」2007年)。旅行前に複数の候補を比較検討しながら問い合わせる訪日旅行者にとっては、この差はさらに開くかもしれません。

加えて、訪日旅行者が問い合わせに使うツールも変わってきています。メールや電話だけではなく、日常的に使い慣れたWhatsAppなどのメッセージアプリから連絡が届くケースが増えています。一部の調査では、WhatsAppのメッセージ開封率は95〜98%にのぼる一方、メールの開封率は20〜25%程度にとどまるという報告がさており、(WizMessage「WhatsApp Business Statistics 2026」2026年3月)予約確認や事前案内、来場後のフォローなど、旅行者との接点を継続しやすいチャネルとして注目されています。

WizMessage「WhatsApp Business Statistics 2026」(2026年3月)

問い合わせが届くチャンネルを把握できていなければ、返信が遅れるだけでなく、そもそも問い合わせに気づけないこともあります。どこから問い合わせが届き、誰がいつ対応するのかを整理しておくことは、インバウンド対応の基本になりつつあります。

現場が抱える構造的な矛盾

初動の速さ、その後の返信速度の重要性は分かっていても、それを実現する体制をつくるのは簡単ではありません。

宿泊業の有効求人倍率は2.53倍にのぼり、旅館・ホテルで正社員不足を感じる企業は60.2%に達しています(厚生労働省2025年6月、帝国データバンク2025年1月)。宿泊事業者の78%が従業員10名以下の小規模事業者です(観光庁「観光DX最終取りまとめ」)。そこに24時間・多言語の問い合わせが増え続けているのが現実です。

限られた人員で日々の接客や運営を行いながら、深夜・早朝の問い合わせや多言語対応まで担わなければならない。これが、多くの観光施設が直面している現実です。

人を増やせば解決できる、という単純な話ではありません。そもそも採用が難しい、多言語対応できるスタッフがいない、深夜や早朝のシフトを組む余裕がない。こうした課題が重なるなかで、重なった状態で、増え続けるインバウンドの問い合わせに対応しなければいけない状況が、多くの現場で起きています。

体制をつくるために見直すべき3つのポイント

24時間の問い合わせ対応体制を整えるためには、まず現状の対応を整理する必要があります

一つ目は、問い合わせがどのチャンネルに来ているかを把握することです。メール・電話・予約サイトのメッセージ機能・WhatsApp・Instagramのダイレクトメッセージなど、訪日旅行者が使う経路は複数あります。それぞれの問い合わせにきちんと気づける状態になっているかを確認するのが最初の一歩です。

二つ目は、よく来る問い合わせの内容を整理することです。チェックイン時間・アクセス・食事制限・予約変更の方法など、繰り返し同じ質問が来るものはFAQ化や自動応答の対象になります。対応の型をつくることで、人が介在すべき問い合わせと自動化できる問い合わせを分けられます。

三つ目は、対応の優先順位を決めることです。予約直前の問い合わせと、旅行前の数ヶ月前の情報収集では、緊急度が異なります。全ての問い合わせを同じ優先度で扱うのではなく、予約につながる可能性が高い問い合わせから優先的に返信できる仕組みを整えることが重要です。

仕組み化で変わった、ある体験施設の例

実際に受付体制を仕組み化したことで、成果が数字として表れた例もあります。あるアクティビティ提供施設では、問い合わせから予約までの導線を見直した結果、予約比率が16%から60%へと3.7倍に伸び、利益率も30%改善したという実績が出ています。

重要なのは、人を増やすことだけではありません。人を増やさなくても、どのチャンネルに問い合わせが届いているのか、どの対応を自動化できるのか、どの問い合わせを優先すべきかを整理することです。それだけでも、予約機会を逃しにくい体制に近づけることができます。

AIを使った自動応答が現実的な選択肢になっている

こうした整理を行った上で、人の対応が難しい時間帯や言語をAIによる自動応答で補う仕組みを取り入れることが、現在多くの施設で選ばれている方法です。

観光庁の2024年度「訪日外国人旅行者の受入環境整備に関するアンケート」(4,189件)では、旅行中に困ったことが何もなかったと答えた割合が増加しており、受入環境の改善が進んでいることが確認されています。一方で「コミュニケーション」に関する困りごとは依然として上位にあり、言語対応の課題が残っていることも示されています(観光庁、2025年4月18日発表)。

スタッフが英語を話せなくても、AIが50ヵ国語で対応できれば、言語の壁で機会を失う状況を減らせます。深夜に届いた問い合わせに翌朝まで気づかない、という事態も防ぎやすくなります。

ikuraが提供する「AIインバウンド担当」は、WhatsAppと連携し、訪日外国人からの問い合わせ、予約、決済、来場後のフォローまでを50言語で24時間自動対応するAIエージェントです。Meta社認定のWhatsAppテックプロバイダーとして、来場前から来場後まで一貫した対応を支援します。

24時間体制は、もはや大きな施設だけのものではありません。まずは自施設の問い合わせ対応の現状を確認するところから始めてみてはいかがでしょうか。

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https://www.ikura.io/

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